真空管アンプ製作メモ(7)
スピーカターミナルの孔開け
この投稿が7回目ラッキー7となりました。
自作アンプでは「音が良くなる」といわれることはすぐ試してみることが出来ますので、今回は是非試していただいたいと思います。
スピーカ端子の取り付け孔加工もその一つと思うが・・・
あなたはどのようにされているでしょうか?
ということで、ポンチ絵をご覧ください
スピーカ端子に使う端子の種類によって、その孔(穴)あけは決まるが、おおむねポンチ絵のように5例になると思う。
(中には、アウトプットトランスから直接スピーカコードを出している方も見受けるがこれは除外)
結論から先に言うと、もし左図であれば→右側のようにするのが良い、つまり、孔と孔の間に金属を挟まない!
自作者が自分でアルミシャーシに穴あけ加工する場合、角孔加工は手間がかかり、やりにくいのでつい丸穴ですましてしまうことが多い。
私の場合は①か⑤にするが、③④の場合は角穴をあけなければならないがその間に金属を挟まない。
各例について簡単に説明すると
➀これはスピーカ端子として売っている一対の赤黒のターミナルの場合、2個の丸穴をあけて取り付ける。
②武末さんのアンプ記事に出てくるメタコン方式、最近の他者の自作記事ではほとんど見かけないが
③はLUXやDYNACOアンプに見られる4連ターミナル方式、市販のローコストアンプにも見られるばね端子など
④はハーモニカ端子の場合で、マッキントッシュアンプや市販アンプキットなどに見られる
⑤は1本のターミナルを複数使う場合で、これは自作者が良く使うやり方。穴あけするには最も楽な〇孔。見栄えの良い高級ターミナルを使いたい場合は、この例のようになりやすい。
ここで何が問題なのか?
②の武末さんの例でみると
メタルコンセントでは2本のスピーカ線は絶縁物を挟んでいるので、金属を挟まないようになっている。この「金属を挟むか、挟まないか」が問題
その視点で➀~⑤を見ると➀④⑤では金属を挟み、②③は金属を挟まない、
金属を挟まないようにするには、→右側のように孔と孔の間に切り込み溝を入れればよい。あまり太くするとターミナル締め付けが悪くなるので2~3mm幅が良さそうである。
この溝加工はしにくい話しであるが、私は細い平ヤスリの背の部分(厚みの部分)の歯を使って削り落としているが、丁度良い幅になる、今回製作した「フッターマン H-2 OTL」では→➀のように穴あけしたので、その写真は以下に
メーカ製アンプでは、このようになっているものが多い、お手持ちのアンプを見ていただきたい。
で、これで音がどのようになるか?
は各人でお確かめいただきたいと思いますので、今あるアンプで➀や⑤にようになっていればお試しください。聞きなれたアンプでないとその変化が分かりませんので。
この話は理屈を考えるより先にやってみて、あとで理屈を考える方がよろしい。
ついでながら受け側のスピーカーユニットについても同じことが言えるようです。
高価なスピーカーユニットの端子は金属フレームにがっちり着けてある場合が多く、端子間に金属を挟んでいる。
一方、安価なスピーカは簡単な絶縁物に端子が取り付けてあってその間に金属を挟んでいない。
安価なスピーカユニットが意外と良い音がするのはこのあたりに秘密が隠されているのかも?
あなたのスピーカユニットを見て確かめてくださいね。